少し前に言葉だけ流行ってしまったFIREを達成することで、他人より年間400万円分多い幸福度を手に入れる方法
と、いうタイトルですが、本記事はFIRE(経済的自立・早期リタイア)を全肯定する記事ではありません。
メリットばかりではない、でもその考え方には学ぶべきことがあって、経済的に優位な立場になることができ得る、という目線で記述します。
まずはみなさん、FIRE(ファイアー)って聞いたことありますか?よく、
俺の人生FIREすれば、働かなくていいのになあ
みたいな使い方する人がいるので、「え、死ぬの……?」と思う人がいるかもしれませんが、燃えて消えろみたいな意味ではありません。
FIREとは
の頭文字ですね。
( )内に単語ごとの直訳書きましたが、FIREを日本語にするなら経済的自立・早期リタイアといったところです。
要するに、経済的に働かなくてもいい状態にし、人生早々に自由になる(リタイアする)ということです。
これがお金持ちでなくとも実現できるということが、FIREという言葉が流行った理由ですね。
今はなんかもうブームが過ぎたのか、FIREを諦めてしまった人が多い気がしますが。。。
今回は、そんなアメリカ生まれの経済的自由な考え方について勉強していきましょう。
■FIREの具体的な内容
先ほどFIREとは働かなくてもいい自由な状態になること、とお話ししました。
ではそれはどのようにすれば実現できるのでしょう?
FIREは投資を前提とした考え方です。
金融リテラシーが低い日本では投資=博打というイメージを持っている人が少なくないですが、アメリカではごく一般的な人間でも投資をしている人が多いです。
アメリカだから先進的だというつもりはないですが、実際日本でも超低金利時代が到来している今、銀行にお金を預けていても資産は増えず、
また銀行の倒産・インフレ(お金の価値が下がること)といったリスクに晒されています。
一般的に投資と言われると株式投資をさしていることが多いですが、株であればインフレによって価値が変動することなく、
また持っているだけで価格が上がっていくことがある(その逆も然り)ので、投資の方がリスクが高いかと聞かれると「そんなことはない」というのが答えです。
話を戻して投資を行うのがFIREの前提ということですが、その投資で得た利益(配当金)がその年の生活費を上回れば、働かなくても投資の配当金のみで生活ができてしまう、ということです。
計算式にするとこんな感じ。
例えば、年間の生活費が300万円(月25万円)だとして、その額以上の金額を投資で稼ぐことができれば、働かなくても生活ができるというわけです。
ということは支出を抑えれば抑えるほど、投資で稼ぐ金額は小さくていいということです。
ここは以下の記事で説明した貯める考え方がヒントになりそうですね。
そしてこの投資の配当金生活を可能にする投資の種類が長期的な分散投資。
短期的な投資はみなさんがご想像されるような暴落のリスクがあるわけですが、着実に経済的な自立を求めるFIREではより低リスクの長期的・分散型の投資が前提です。
なのでFIREがどれくらいで実現できるか判断するためには
・生活費を抑える(無理のない範囲で)
・抑えた場合の年間生活費合計を計算
・その金額を低リスクな投資で生み出し続けるにはいくら必要なのか
これらを把握する必要があります。
■FIREを実現するための2大ルール
FIREを実現するには外してはいけない2大鉄則があります。
それが
です。
まず「年収の25年分のお金を確保」ですが、アメリカの学者がとりあえずそれだけの金額を用意すれば、FIREを実行することが可能と弾き出した数値です。
今の年収が400万円だとすれば、×25の1億円が必要ということですね。いやいや1億円なんて無理やん!と思われたあなた、正常な脳のお持ちですね。
無理ではないんですけど、盲目的に1億円稼ごうとするのはリスクがあります。
特に急いだ場合には。これは後ほど説明します。
次に4%ルールですが、これは運用益の4%以内に生活費を抑えることを指しています。さっきの1億円の例でいくと、1億円の4%は400万円。つまり月当たり33万円以下で生活すれば問題ありません。
この4%という数字は理論上、最も安定的に出せる投資の利回り率でもあるんです。言い換えると、1年あたりの投資で安全に稼ぐことのできる金額の割合ということですね。
年利という言葉を聞いたことはあるでしょうか?それです。
その年利4%というのがこのFIREを安全に実行するための数字です。この数字が高ければ高いほど返ってくる配当金も大きいですが、その分リスクもあります。
なので、この4%という数字を守って運用・生活するのがFIREのルールです。
■FIREは真似すべきか
個人的な意見で結論をいうと、上で説明した理論を完全に再現するのはやめておいた方が良さそうです。
それを理解するためにデメリットを挙げてみましょう。
●年収25年分を貯めることに焦ってしまう
25年というのは寿命が年々伸びている現代の人間でも相当に長いと感じる時間です。
焦りから少しでも多くお金を稼ごうと、知識が乏しいにもかかわらず高配当の投資に手を出してしまったり、怪しいビジネスに首を突っ込んだりということをする待ちきれない若者が増えているんです。
そうなれば今までコツコツ貯めてきた資産が一瞬でお陀仏になる可能性があります。そして実際に若者ではないけど、僕の知人にいます。。。
一時期は総資産3000万円以上あったおっちゃんが、怪しいビジネスを始めて現在借金600万。。。
元々FIREを目指していたはずなのに、今はそのビジネスで成功することを夢見てしまっている悲しい人です。
●投資なので必ず利回り年4%で安定するとは限らない
年利4%が安全とお伝えしましたが、それでも投資なのでずっと4%で運用できるわけではありません。
長い目で見ればだいたい4%に落ち着くように調整はできますが、投資になれていない人からすると自分の投資した金額が少しでも減ると不安になります。
そこでこれ以上減ったら嫌だと全て換金してしまうと、それまでコツコツ続けていた長期投資が無駄になってしまう恐れがあります。
●過度に支出を抑えてしまう
FIREをより早く実現させるためには節約をして生活費を抑えることも方法の一つです。しかし、過度な節約をして、体力・時間・精神力を失っていては本末転倒。
そういった人たちは目的と手段を履き違えています。
FIREは何のために実現させるのでしょうか?
自分が金銭的・時間的に裕福になるためです。
過度な節約によって、日々の生活の幸福度を削ってしまうことはFIREの向こうにある目的と正反対のことをしていることになります。
■結論
まとめると少し前に流行ったFIREという考え方に関して、肯定派・否定派どっちの立場を取るべきなの?という質問に答えていきたいですが、答えは「どっちでもない」です。
あ、ふざけてないですよ(笑)
FIREに見習うべき考え方はいろいろあります。
などなど。
でもさっき説明した通り一歩間違えれば、踏み外す危険性もあります。
なので、このFIREの考え方を取り入れながら自身も働く「セミFIRE」という生き方が一番ではないかというのが僕の意見です。
RE(リタイア・アーリー)の部分はそんなに急がなくていいんじゃない?ということですね。
若いうちにしか経験できないことも多くありますし、人間働くことによってモチベーションも上がりますからね。
働きながら他方で一時的に職を失ってもいい状態を作る努力をしておく、これこそが最も自分の幸福度を上げる方法ではないでしょうか?
ちょーっと長くなってしまいました!
今回はこの辺で失礼します!
また次の記事で!
さよなら〜👋